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18 April, 20062006年4月3日 53号

3月23日、タイ最高行政裁判所はタイ発電公社(EGAT)の部分的民営化を命じた2005年の勅令2件を無効にする判決を下した。
ICEM加盟労組EGAT-LUは、この無効化判決はタクシン首相の不透明な行為を糾弾する国家的転機となるとしている。裁判では公聴会に不備があり透明性を欠いていたことが指摘され、タイ証券取引所への上場差し止めが命じられた。仮に部分的民営化が進んでいたら不公平な競争優位を生んでいたかもしれない、との指摘もなされた。
EGAT-LU労組のシリチャイ・マインガム議長は、今後は首都圏配電公社、首都圏水道公社、地方電力公社、および地方水道公社の民営化計画を押し戻すため消費者団体等と協力していくと述べた。EGAT-LU労組はタイ発電公社取締役の辞職を要求したほか、タクシン首相とエネルギー大臣のウィセート・ジューピバーンに対しても辞職を要求している。
本日(4月3日)、EGAT-LU労組は当該国営電力会社の最高経営幹部と会う予定。組合側は、EGAT職員が購入した株式を利息を付けて払い戻すこと、また徴収された税金を払い戻すこと、そして昨年11月の新規株式公募に備えて政府役人に支払われた巨額の顧問料に対する責任をとることを要求する。「次の政権がEGATを民営化しようとするかどうかはわかりません。」とマインガム議長は述べた。「それでも私たちは電力公益事業の国営身分を維持する闘いにおいて市民団体との協力を継続していきます。」
オーストラリア・ハワード政権の労使協定改正法案、通称「ワークチョイス(WorkChoices)」発効のちょうど1週間後、オーストラリア全土の労働組合が労働者にその危険性について警告するキャンペーンを開始した。
さらに組合は、18か月後の選挙でハワード首相を追い落とす準備を始めている。この関連で一部労組がウェブサイトを新設し、労働者が使用者の地位の乱用について投稿できるようにした。
新法は3月27日に施行。これにより、個別契約が優先されて団体交渉を衰退させ、100人未満の従業員を雇用する雇用主は不当解雇を免れることになった。施行後最初の1週間だけで法律の乱用が多発していることをオーストラリアの労組は指摘した。例えばサウス・オーストラリア州では、あるホテルがその従業員を半分に削減し、全従業員を対象に労働時間を延長したうえで個別契約に置き換えるというリストラ計画を発表した。またニューサウスウェールズ州のある企業は、全従業員29人をすべて解雇し、その後個別契約をベースに募集人員20名として週給A$180(約15,500円)以下の職を提示した。
ICEM加盟労組のオーストラリア製造労組は、この「WorkChoice(ワーク・チョイス)法に対し「WhatChoice?(ワット・チョイス?)」というキャンペーンを開始。また、ナショナルセンターACTU(オーストラリア労働組合評議会)は一部の州と共同で同法律の破棄を目指して法的措置を起こしている。
南ア加盟労組の南アフリカ鉱山労組(NUM)は、ハーモニー・ゴールド・マイニング社が組合に相談なく契約労働者300人を解雇したことに対し異議を申し立てた。
ハーモニー社は、北ケープ州のカルゴールド(Kalgold)鉱山の請負業者DBEマイニング社から新たな委託業者に乗り換えようとした。NUMはこの問題を労働裁判所に提訴し、ハーモニー社に対し「金の価格高騰期である現況をかんがみ」、解雇した300人を常勤労働者として採用することを要求した。NUM労組は、「ハーモニー社は300人の労働者が請負業者の従業員であることを盾にしているが、現実的にはこれらの300人の労働者による作業が同社鉱山において非常に重要な部分を占めている。請負と外部委託は、大企業が従業員の安易な解雇という汚点から自らを免責するための新しい形態の搾取である。」と声明した。
米国グッドイヤー社は、契約労働者300人の雇用維持を求める労組の要求に従わない場合、今週にも南アフリカでストライキに直面する可能性がある。
グッドイヤー社と南アフリカ金属労組 (NUMSA)は、明日4月4日に和解にむけて会合をもつ。なんの進展もみられない場合は、週末までに約1,700人のNUMSA組合員が当該タイヤ工場でストライキを実施することになるかもしれない。問題の発端は、過去5年間にわたり工場で勤務していた300人の契約労働者を常用雇用化することをグッドイヤー側が拒んだこと。これら300人を雇用しているのは派遣会社のKelly Service社。申し立てによると、同社は彼らに医療費や年金基金の制度を適用していない。またNUMSA労組は訓練生の乱用の問題でもグッドイヤーと争議中。訓練生が、協約に違反してシフト勤務や休日出勤をさせられているとしている。さらにこれらの訓練生には長期間にわたり低い給与等級が適用されており、この点に関しても会社は業務規定を違反している。
仏ICEM加盟労組FCE-CFDTは、政府の若年者雇用促進法「初期雇用計画(CPE)」に抗議し、明日(4月4日)フランス全土のトタル石油事業所に8時間の時限ストを呼びかけた。
組合は、全トタル従業員に明日の行動日に参加するよう要請しているほか、全組合代表者に対し準備のための参謀会議を開催するよう呼びかけた。フランスの各労働団体は、社会的パートナーとの事前対話なくして可決した法令であるCPEを撤回するよう政府及びドビルパン首相に圧力をかけるため団結した。同法令は、採用から2年間は26歳未満の労働者を雇用者は理由を示さずに解雇することを可能にする。シラク大統領は先週、2年間という期限を1年間に短縮するという譲歩案を発表した。これに対し、FCE-CFDTは他の労組と共に反対を唱えている。同労組は、8時間の時限ストをいつ開始するか正確に告げないまま、トタル社での明日のストライキを指示した。
英国加盟労組Amicusの組合員は、3月30日、インターナショナル・ペーパー社のInverurie工場(スコットランド)で再び4時間の時限ストライキを実施した。
会社側が2006年度及び2007年度の賃金案を改善しない場合は、Amicus労組とその工場の231人の組合員は今週中さらに2つのストライキ(4月4日と4月6日)を実施するなど争議行動をエスカレートさせていく計画。経営側は、今年度については承諾しがたい賃金の凍結を、そして2007年については1回限りの少額ボーナスを提示している。労働者は過去2年間、毎週の賃金から会社の年金制度のギャップを埋めている。これまでの争議行動で、当該印刷・情報用紙製造工場内およびAberdeenshire地域内でのAmicus支持が上昇した。
約20,000人の公益事業労働者を対象とする単一の団体協約がヴァッテンファル・ヨーロッパ社(Vattenfall Europe)とドイツの労働組合3組織との間で結ばれた。
3つのドイツ労組、すなわちICEM加盟労組 のIGBCE、IGメタルおよびVer.di(統一サービス労働組合)は賃金格差を排して2万人のドイツの労働者の労働条件を統一するため共通の労働協約を締結するため2年間にわたりこのスウェーデン系企業と交渉を続けてきた。その結果、最近になり同社の監督委員会が方針を変更し、共通の協約締結に同意した。さらに経営側は、売却される企業の労働者についても、売却先で新たに協約が結ばれるまではこの共通協約の適用を受けることに同意した。
3労組はこれまで共通協約締結に無関心だった企業に対しいくつかの抗議行動を合同で実施してきた。3月1日にベルリンで開催されたヴァッテンファル・ヨーロッパの株主総会で5000人を動員して行った抗議デモもそのひとつ。また同じく3月に、ドイツ労組を支援してスウェーデンのSEKO労組が自国でキャンペーンを開始した。ドイツでは、ヴァッテンファル・ヨーロッパはBewag(ベルリン電力)、HEW(ハンブルグ電力)、Laubag、Veagなど、スウェーデンの親会社が過去6年で買収した公益事業者6社で構成される。
モーリタニア政府は、石油サービス請負業者における組合権をめぐり6ヶ月続いた三者間の争議を成功裏に解決した。
また、ICEMもこの問題解決において直接的な役割を果たした。争議が始まったのは2005年10月、MKT社(El Majabaat El Koubra Tour…オーストラリアに本社を置くウッドサイド・ペトロリアムの取引先である輸送・ロジスティクサービス業者)が、モーリタニアのエネルギー・石油労組 (CGTM)の16人の組合活動家を解雇したのが発端。ウッドサイドは、CGTM労組を組合代表として認知し、要件を満たしたMKT契約労働者に対し期間の定めのない雇用への転換を申し出ることが義務付けられた。一方MKTは解雇手当金として組合代表には4か月分の給料と支払うこと、また長期勤務者には3か月分、その他の従業員には2か月分を支払うことに同意した。この契約労働者の不当処遇問題に関し、ICEMはウッドサイドとモーリタニア政府の両者に対してロビー活動を行ってきた。モーリタニア国家元首のエリー・ウルド・モハメド・ヴァル大佐は、この問題に関連し、「モーリタニアの国民の正当な期待に応える道を選択したウッドサイドの姿勢を評価します。」と述べた。ウッドサイドは西アフリカの当国において陸上および海底石油探査開発権を所有する。
ICEM加盟労組Petrol-Isの組合員であるトルコ国営石油企業テュプラス(Tupras)従業員は、3月28日、同社株51%の民間企業への売却差し止めの判決の延期に抗議してストライキを実施した。
2月2日、組合側はトルコの最高裁判所から予備裁定を勝ち取り、コチ・ホールディングスおよびロイヤルダッチシェル率いるコンソーシアムへの41億4000万USドルの販売を阻んだ。最終裁定は3月27日に国家委員会(最高裁判所)によって下される予定であったが、それが4月25日まで延期されることになった。労働者はこれに抗議し、イズミット、イズミル、クルックカレ、バットマンの4つのテュプラス精油所、ならびにイズミット精油所に隣接する石油化学工場の生産を停止させた。
3月31日夜半の土壇場の譲歩で、ノルウェーで38,000人の労働者によるストライキが回避された。
政府任命の仲裁者が、ICEM加盟労組Fellesforbundetと約1,000社の企業を代表するNorsk Industriの賃金その他をめぐる問題を和解させた。組合側の要求は、2006年の適正な賃金引上げ、avtalefesten pensjon(AFP)と呼ばれる早期退職制度の維持、そして外国人労働者への低賃金適用の廃止。しかしながら、政府による仲裁はノルウェー全国建設産業協会とFellesforbundet労組の19,000人の組合員との調停はできず、4月2日に始まった建設労働者によるストライキを防ぐことはできなかった。
韓国民主労総 (KCTU)は、非正規雇用法案をめぐる問題で4月6日から1週間のゼネストを決行すると再び国会前で決意表明した。
本日(4月3日)臨時国会が召集された。この渦中の法案、すなわち契約労働者の雇用に関し使用者にさらなる柔軟性を与えるこの法案が論議の焦点になるとみられる。KCTUは本日国会前で集会を開き、4月6日木曜日からのストライキ開始をアピールした。同法案は、派遣労働者の権利と労働条件に悪影響を及ぼす3つの法案で構成され、使用者に無制限で契約労働者を採用する権利を与え、なおかつ2年で解雇することを可能にする。
4月6-7日、イスタンブール(トルコ)で2006年ICEMゴム産業部会世界会議が開催される。
ホスト組合は、トルコ労組のLastik-Is。会議には15か国から約106人の組合役員が参加する予定。同産業部会世界会議は4年ごとに開催され、今回は当該産業をめぐる現況と労働者が直面している課題について、また2006年に予定されている各国での重要な団体交渉について議論する。参加が予定されているのは、オーストリア、ベラルーシ、ベルギー、ブラジル、デンマーク、フランス、ドイツ、日本、ルーマニア、ロシア、南アフリカ、スペイン、トルコ、英国およびアメリカ。前回会議は、2002年にサンパウロ(ブラジル)で開催、その前は1998年にクアラルンプール(マレーシア)で開催された。
